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給与計算の結果を、会計・振込・預り金の記録へつなぐ

この記事の目次

給与の確定結果を、三つの記録へつなげる

給与計算が終わったら、総支給・控除・差引支給を、会計仕訳、本人への振込結果、控除した金額の納付記録へ対応させます。 手取りの振込額が合うだけでは、給与費用や預り金の残高まで正しいとは確認できません。

ここでは計算前の勤怠や支給条件ではなく、確定した給与結果を受け取った後の実務を扱います。成果物は「給与結果・会計・振込・控除別残高の照合表」です。税率や保険料率を一律に当てはめる計算解説ではありません。

対象者・対象月・確定版を揃える

給与結果から、対象者と集計対象、給与の対象期間、支給日、会社が確認した版を特定します。会計の計上月、保険料の対象月、税・保険料を納付する月は別欄にして、同じ「9月分」という名称だけで結び付けません。

表:対象者・対象月・確定版を揃える

表は左右にスクロールできます。

記録照合する内容そろえる単位
給与の確定結果総支給、控除項目別金額、差引支給対象者・支給回・確定版
会計仕訳給与費用、未払給与、控除別預り金、会社負担分計上月・科目・仕訳番号
振込結果本人別の金額、成功・取消し・未了対象者・支払日・処理番号
納付資料と実績税・保険料等の対象、金額、納付済み額種類・対象期間・支払日

給与ソフトの「総支給」に経費精算や別の支給が含まれる場合は、項目別に会計処理を対応させます。集計欄の名前だけを頼りに、すべて給与手当へ計上するわけではありません。既定の処理と異なる項目は、経理責任者へ確認します。

手取りと給与費用、会社負担分の違いを数字で見る

次は架空の例です。単位は万円で、金額は制度上の税率・保険料率を示しません。全額を当月の給与費用とする給与だけを対象に、経費精算、現物支給、その他の調整はないと仮定します。

総支給300から、本人負担の保険料45、所得税・復興特別所得税12、住民税8を控除すると、差引支給は235です。別に会社負担の保険料等を47と仮定します。本人分と会社分では集計する項目が異なる例で、47を健康保険・厚生年金の会社負担だけの金額とは扱いません。実務では制度別の内訳を確認してから合計します。

国税庁の源泉徴収の説明では、給与支払者が税を差し引いて国へ納める仕組みが示されています。控除分は本人への振込から除かれても、会社の支払予定から消えたわけではありません。

本人への235、控除した65、会社負担の47をすべて支払えば、合計347万円です。給与費用は300万円であり、235万円ではありません。会社負担分47万円は別の費用ですが、本人から控除した65万円を追加の給与費用にすると二重計上になります。

健康保険・厚生年金の本人負担と会社負担の計算は、日本年金機構の案内でも区別されています。実際の会社負担額は、適用制度や通知・計算結果で確認し、給与からの控除合計と同額だと推測しません。

仕訳は、給与計上と実際の支払を分けて照合する

前の架空の例を、給与計上、本人への支払、控除分等の納付へ分けると、次の形になります。期首残高はなく、給与の計上月と支給月は同じ、後の納付も例示額と一致すると仮定します。科目名と計上時期は自社の処理方針へ置き換えてください。

表:仕訳は、給与計上と実際の支払を分けて照合する

表は左右にスクロールできます。

処理借方の例貸方の例
給与を計上給与手当300未払給与235、預り金65
会社負担分を計上法定福利費47未払費用47
本人へ支払未払給与235預金235
保険料等を納付預り金45、未払費用47預金92
税を納付預り金20預金20

税の20万円は、源泉徴収税12と住民税8をそれぞれの納付先・時期で処理した合計です。同じ納付書で一度に払う意味ではありません。保険料等も、実際には制度・納付先ごとに分けます。

未払給与を立てた後、銀行取込で本人への振込を再び給与費用にすると重複します。給与ソフトから取り込んだ仕訳と銀行明細を、科目・対象者・支給回で対応させます。すでに立てた未払金や預り金を減らす処理か、新たな費用かを確認してください。

振込総額が合っても、本人別の結果を確認する

給与の差引支給と振込データは、合計だけでなく本人別に照合します。振込先が二つある人や個別の追加支給があれば、会社が承認した配分と対応させます。別人の金額が入れ替わっていても合計は合うため、対象者の対応を省きません。

データの登録・承認と実際の振込結果も区別します。失敗や取消しがあれば、給与結果をゼロへ直すのではなく、未払分として残し、再対応の可否を会社へ確認します。追加振込の前には、最初の処理が実行済みでないか確かめます。

差異を見つけても、担当者が次回給与から独断で相殺しません。厚生労働省の賃金支払に関する説明は、全額払いの原則と控除が認められる場合を区別しています。訂正・精算方法は、会社と担当する専門家・責任者へ確認します。

預り金は、種類と対象期間ごとに残高を説明する

控除別の明細は、「期首残高+今回の控除−納付済み額±確認済みの調整=期末残高」で検算します。まだ納付時期が来ていない分が残ることはあるため、月末残高を必ずゼロにする運用にはしません。

残高には種類、対象期間、納付予定と根拠を付けます。通知額と違えば、対象月、対象者、賞与分、会社負担、端数等を確認します。差額を一律に会社負担へ寄せず、原因と必要な処理を特定してください。

共有する照合表は必要な担当者に限定し、給与明細や口座情報を広く配布しません。AIseedsでは、給与・支払の定例実務として、確定結果と仕訳・支払・残高の照合、差異の照会と記録を担当範囲に応じて進めます。給与条件・支払の承認や、税務・労務の専門判断とは分け、計算後に残る実務から依頼できます。

出典・参考情報

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