任せ方を考える
バックオフィス外注を社内で提案するときの整理項目
この記事の目次
バックオフィス外注を社内に提案するなら、どの仕事を移し、社内に何を残し、何を基準に続けるかを示します。「担当者が忙しい」だけでは、採用や社内の分担変更との違いを判断しにくいためです。
最初から完成した稟議書を作る必要はありません。まず一枚のメモに事実と未確認事項をまとめ、見積もりを取る段階なのか、契約の承認を求める段階なのかを明記します。
最初の一文に、承認してほしいことを書く
「バックオフィスの外注を検討しています」では、読み手が何を決めればよいか分かりません。見積もり前なら「支払資料の照合を外部へ依頼できるか、範囲と費用を確認したい」と書けます。
契約の承認を求める段階では、委託先、費用、期間、対象範囲、社内の担当を具体化します。まだ確かめていない費用や開始日は、見込みとして区別し、確定条件のように書かないでください。
一枚の提案メモの記入例
下表は架空の例です。自社の稟議様式がある場合は、必要な項目を転記して使えます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 今回決めたいこと | 支払資料の照合について、候補先へ見積もりを依頼する |
| 現状 | 管理担当が資料回収から照合まで担当。前月は資料不足で承認依頼が社内予定日を超えた |
| 任せる候補 | 請求書の一覧化、発注記録との照合、不一致の取りまとめ |
| 社内に残す仕事 | 元資料の提供、不一致への回答、支払いの承認 |
| 対象外 | 取引条件の決定、専門判断が必要な処理、合意していない振込操作 |
| 費用 | 初期作業・月額・追加条件を見積もりで確認。現時点では未確定 |
| 運用の確認 | 予定日に一覧が届いたか、持ち越しと社内の修正時間を記録 |
| 次の判断 | 見積もりを受け、社内の負担も含めて契約可否を判断 |
現状欄には、自社で確認できた事実を入れます。担当者の印象だけなら、「担当者への聞き取り」と分かるように書き、測っていない削減時間や改善率を足さないようにします。
外注以外の案にも、成立する条件を書く
社内で分担できる余力があれば、それが早い場合もあります。採用で知識を社内に蓄積したい場合や、転記の多さをツールで見直せる場合もあります。
比較では、各案の良し悪しを一語で評価するより、「誰が教えるか」「開始まで誰が担うか」「判断・承認を誰が残って行うか」を並べます。外注案にも、資料を渡す時間や質問への回答が必要です。同じ項目で比べることで、結論ありきの提案になるのを避けられます。
よく聞かれる質問を先にメモする
「結局、社内の仕事が増えないか」と聞かれたら、受け渡しと確認に残る作業を示します。開始直後は説明が必要なので、引き継ぎ中と定例運用を分けて考えます。
「資料を渡して大丈夫か」には、共有する情報、利用者の権限、保存・返却の方法を候補先へ確認して答えます。確認前に安全対策を実施済みと書かず、契約前の確認事項として残してください。
「担当が変わったらどうするか」には、手順や未処理一覧をどこへ残すか、引き継ぎ方法を確認します。担当者個人とのやり取りだけに依存しないかを見る質問です。
導入後の評価は、自社で記録できるものにする
期限どおりに受け渡せたか、未処理が何件残ったか、社内で修正や回答にどれだけ時間がかかったかを記録します。初回の引き継ぎと通常月を同じ条件で比較しないことも必要です。
見直す時期と、結果を誰が判断するかを先に決めます。依頼範囲を増やす、受け渡しを変える、別の方法を選ぶといった判断に使うためです。契約期間や変更・解約の条件は、評価の予定と矛盾しないか確かめます。
見積もりの準備が次の一歩なら、依頼条件の準備票を使ってください。相談時には「社内提案に向けて、範囲と費用を確認したい」と伝えると、どの判断材料が必要かを共有できます。
この記事は業務整理のための編集ガイドです。記入例は架空の例で、顧客の実績ではありません。税務・法務・労務等の専門判断は、担当する専門家にご確認ください。
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